過払い金請求の弁護士事務所を探していると、たまに無料で過払い金調査を行ってくれる弁護士事務所があります。
費用をかけずに具体的な過払い金を調べてくれるサービスで、一見すれば非常に魅力的なのですが、どのようなカラクリがあるのか少し不安な部分もありますよね。
今回は、過払い金の無料調査の内容や利用する時の注意点についてお伝えしたいと思います。
過払い金の無料調査とは|無料調査でどこまでやってくれる?
そもそも、過払い金の無料調査で何をやってくれるかと言うと、依頼者から借入先を聞いて過払い金の有無と具体的な金額を聞いてくれるサービスです。
『無料調査』と謳っていますので、ここまでは無料で行ってくれますし、過払い金が無いことが分かっても料金は発生しません。
また、無料調査は簡易的なものとしっかり調査するものの2種類に分けられます。
ヒアリングでおおよその額を伝えるタイプ
依頼者から借入先/借入年数/金額などをヒアリングして、それに対しておおよその過払い金の額を答えるやり方です。
ある程度の情報がそろえば、直接取引履歴を確認しなくてもおおよその金額が出てくるのでこの方法も可能です。
比較的に早い回答がもらえるかとは思いますが、金額の正確性は保証できませんのであまりおすすめではありません。あくまでも参考程度にといったところでしょうか。
そもそも、しっかり調査するわけでもありませんので、『無料診断』と言った形で宣伝していることが多いかと思います。
しっかりした調査をするタイプ
実際に借入先から取引履歴の開示請求を行い、開示された取引履歴を元に引き直し計算を行って、具体的な金額を教えてくれる調査もあります。無料調査を謳っているのであれば、ここまで費用がかかることはありません。
取引履歴を元に計算していますので、実際に過払い金請求をするとなった時も、無料調査の結果とほぼ変わらない金額を請求する形になります。
具体的で正確な金額を教えてもらえますので、こちらのタイプをおすすめするのですが、借入先の取引履歴開示を待つ必要がありますので、結果が出るのに数週間~数ヶ月の期間がかかってしまうことはご了承ください。
過払い金を取り返すには依頼が必要
弁護士(司法書士)事務所によって多少の違いはあるでしょうが、無料調査を利用すれば通常は過払い金の金額まで教えてくれるところまでやってくれます。
ただ、実際にあった過払い金を請求して取り返すためには、そこからまた新たに過払い金請求の依頼をする必要があります。
後でもお伝えしますが、無料調査だけで依頼する弁護士(司法書士)を決めてしまうのではなく、依頼した場合の料金もある程度理解しておき、納得した上で無料調査をお願いするようにしましょう。
過払い金の無料調査をお願いする時の注意点
過払い金の無料調査は、気軽に過払い金が分かる便利なサービスであることは確かなのですが、利用するにあたっての注意点もあります。
無料調査をお願いする場合は、以下の点にも注意しておきましょう。
あらかじめ料金体系も確認しておく
上記でもお伝えしたように、実際に過払い金があったとして、それを取り返すには依頼をする必要が出てきます。通常であれば、無料調査をお願いした事務所に引き続き依頼をすることになります。
ただ、何も考えずに無料調査をお願いしたら、いざ過払い金を依頼しようとした時に「他の事務所の方が良かった」なんてことにもなりかねません。
もちろん、無料調査をして過払い金があったからと言って、必ずその事務所に依頼をする必要はないのですが、また別の事務所を探して依頼となると二度手間になりますね。
無料調査をお願いする前から、ある程度その事務所の料金体系などは調べておくことをおすすめします。
稀にしつこい勧誘がされるケースも
無料調査をしたからと言って、その事務所に過払い期請求の依頼までする必要はないのですが、過払い金請求の依頼をしなかったことで、しつこい勧誘をしてくる事務所もないとは言い切れません。
ズバリ言えば、過払い金の無料調査は、依頼者の窓口を広げるための手段の1つですので、無料調査を利用してきた方の多くが見込み顧客となります。
売上ばかり求めている事務所に問い合わせてしまうと、しつこく電話がくる…なんてことが起こり得るかもしれませんね。
その場合はきっぱり断ってしまいましょう。
まとめ
過払い金の有無や実際の金額を調べるために、過払い金の無料調査を行っている弁護士(司法書士)事務所も増えています。
特に、取引履歴の開示請求まで行ってより具体的な金額を教えてくれる無料調査をおすすめします。
ただ、仮に過払い金があったとしても、無料調査だけでは請求できません。請求するためには、その後過払い金請求の依頼をする必要があり、ここからは費用がかかります。
過払い金を取り返すためには結局費用もかかりますので、無料調査をお願いする前からある程度の料金体系は把握しておくようにしましょう。