ギャンブル浪費
2018.07.09 2022.10.16

パチンコによる借金地獄からの脱出方法 ~弁護士による解決策,それぞれの特徴とメリットデメリット

パチンコによる借金地獄からの脱出方法 ~弁護士による解決策,それぞれの特徴とメリットデメリット

パチンコによって借金地獄に陥った場合,どのようにして脱出すればよいのでしょうか。
おすすめするのは,借金問題の専門家である弁護士に相談することです。
弁護士に依頼して借金を整理していく場合,「債務整理」といわれる方法をとります。債務整理には,いくつかの種類がありますので,ここでは,それぞれの特徴やメリット・デメリットを説明していきます。

任意整理

債務整理の主な種類には,任意整理,個人再生,自己破産があります。
まずは,任意整理について,解説します。

特徴

任意整理とは,裁判所を介さず,直接債権者と交渉をして利息や遅延損害金をカットしてもらい,また,月々の返済額も調整して,借金返済の負担を減らしていく手続きです。
一番の特徴は,裁判所を通さないことです。
裁判所を通さないことから,整理をする借金を債権者ごとに自由に選択することもできますし,借金を作った理由を問われることもありません。

メリット

メリットは,裁判所を通さないことから,柔軟に手続きを進められることです。
例えば,保証人がついている借金については,整理をせずにそのまま返済を続けるなどということができるので,保証人に迷惑をかけなくても済みます。住宅ローンを対象から外すことで自宅を持ち続けることも可能です。
また,借金を作った理由を問われることもありません。パチンコなどのギャンブルが原因であることが特に問題にならないのです。

デメリット

大きなデメリットの1つは,信用情報に事故情報として登録される(「ブラックリストにのる」とよく言われます)ことです。
任意整理をすると,5年程度は,新たな借金をすることが基本的にできなくなります。
また,他の種類の債務整理と比較して,借金の減額幅が大きくないという点もデメリットといえるでしょう。

どのような場合に適しているか

上記のようなメリットデメリットがありますので,借金の金額がそれほど膨らんでいなくて,大きな減額がされなくても返済していくことができるケースで,柔軟な手続きで済ませたいという場合に適しています。また,負担は減っても毎月の返済自体は続けていくことになりますので,安定した収入のある人に適しています。

個人再生

特徴

裁判所を通す手続きで,借金の減額幅が大きいことが特徴です。借金の金額によりますが,多くの場合,5分の1まで減額されます。

メリット

一番のメリットは,自己破産と違い,財産を手放すことなく借金を大きく減額できることでしょう。住宅ローンを対象から外すことができるので,住宅ローンについては返済を続けることで,マイホームも残すことができる可能性があります。
また,借金の理由がパチンコなどのギャンブルであることも問題になりません。

デメリット

ブラックリストに載るというデメリットは,任意整理と同じようにあります。
また,任意整理にはないデメリットとしては,裁判所を通すので手続きが複雑で時間がかかること,官報に掲載されることなどあります。

どのような場合に適しているか

借金がある程度多くても安定した収入があって減額してもらえれば支払うことができるという人,住宅ローンが残っているけどマイホームを手放したくない人,借金の理由を問われたくない人などに,向いています。

自己破産

特徴

自己破産は,裁判所に申し立てて,財産を処分して返済にあてて,残りの借金を免除してもらう手続きです。

メリット

最大のメリットは,無事に手続きが進めば,借金がなくなるということです。この点が,他の2つの債務整理とは大きく異なります。

デメリット

自分の財産を処分しなければならない点が大きなデメリットになります。マイホームも手放す必要があります。車などについても,ある程度の価値があれば,処分しなければなりません。
また,自己破産に場合には,借金の原因がパチンコなどのギャンブルだと,最悪の場合,免責許可がおりずに借金が免除されない可能性もあります。もっとも,原因がパチンコであっても,適切に手続きをとれば借金が免除される可能性も十分にありますので,弁護士に依頼して手続きを進めてもらうのが得策です。
ブラックリストに載る,官報に載る,というデメリットは,個人再生と同じです。

どのような場合に適しているか

自己破産は,財産を処分しなければなりませんので,最終手段といえますが,借金の額が大きく,減額しても返済の見込みがない人は,自己破産を選択することになります。
特に大きな財産がないという場合には,それほど大きな不利益を感じることなく自己破産できることもあります。

まとめ

このように,債務整理にはいくつかの選択肢があり,それぞれの状況に応じて適切に判断をして,どの手続きをとるのか選ばなければなりません。
この選択には,専門的な知識が必要となりますので,素人判断ではきちんとした結論を得るのは困難です。
借金地獄の状態にあるような場合,まずは弁護士に自分の置かれている状況を相談して,専門家のサポートを受けながら進めることが大切です。

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