ギャンブル浪費
2018.06.11 2022.10.16

多額の借金を作ってしまうパチンコなどのギャンブル依存症について知ろう

多額の借金を作ってしまうパチンコなどのギャンブル依存症について知ろう

自分でもよくない事だとわかっているのだけど、気が付いたらパチンコ屋に入ってしまっている、自分で意識をコントロールできない、というような場合に、どのような対応策があるのでしょうか。
単に「パチンコが楽しい」と思っている以上に、パチンコがないと生きていけないといった依存状態になっている場合には、ギャンブル依存症という性格ではなくて病気になっていると考える事も視野にいれなければなりません。
このページでは、ギャンブル依存症という病気についての情報をお伝えします。

正式な病気として認知されているギャンブル依存症について知ろう

単にお金の管理についてだらしのない性格である、という状態とは違うギャンブル依存症とはどのような状態なのでしょうか。
医学的な名称としてはアメリカ精神医学会が出版する精神障害の診断と統計マニュアル、いわゆるDSMでは、「ギャンブル障害」と呼称され、疾病及び関連保険問題の国際統計分類、いわゆるICDでは「病的賭博」と呼称されます。
前者の症状に対する定義は「臨床的に意味のある機能障害または苦痛を引き起こすに至る持続的かつ反復性の問題賭博行動」とされており、後者は「持続的に繰り返される賭博であり、貧困になる、家族関係が損なわれる、個人的な生活が崩壊するなどの、不利な社会的結果を招くにもかかわらず、持続し、しばしば増強する」とされています。
難しい情報を抜きにしてギャンブル依存症がどのような状態かを説明すると、ギャンブルをしないという意思が働かなくなる状態、やめたくてもやめられない状態と考えるとよいでしょう。

ギャンブル依存症の診断

ギャンブル依存症かどうかはDSMで定められた以下の診断基準を用いるのが標準的なようです。

A.臨床的に意味のある機能障害または苦痛を引き起こすに至る持続的かつ反復性の問題賭博行動で、その人が過去12か月間(原文は「in a 12-month period」なので、「ある12か月間」であることに注意)に以下のうち4つ(またはそれ以上)を示している。

興奮を得たいがために、掛け金の額を増やして賭博をする欲求
賭博をするのを中断したり、または中止したりすると落ち着かなくなる、またはいらだつ
賭博をするのを制限する、減らす、または中止するなどの努力を繰り返し成功しなかったことがある
しばしば賭博に心を奪われている(例:次の賭けの計画を立てること、賭博をするための金銭を得る方法を考えること、を絶えず考えている)
苦痛の気分(例:無気力、罪悪感、不安、抑うつ)のときに、賭博をすることが多い
賭博で金をすった後、別の日にそれを取り戻しに帰ってくることが多い(失った金を“深追いする”)
賭博へののめり込みを隠すために、嘘をつく
賭博のために、重要な人間関係、仕事、教育、または職業上の機会を危険にさらし、または失ったことがある
賭博によって引き起こされた絶望的な経済状況を免れるために、他人に金を出してくれるよう頼む

B.その賭博行動は、躁病エピソードではうまく説明されない。

  • ▶ 該当すれば特定せよ・・・挿話性(数か月は軽快する)、持続性(何年も当てはまる)
  • ▶ 該当すれば特定せよ・・・寛解早期(3か月以上12か月未満基準を満たさない)、寛解持続(12か月以上基準を満たさない)
  • ▶ 現在の重症度を特定せよ・・・軽度(4,5項目)、中等度(6,7項目)、重度(8,9項目)

ギャンブル依存症に陥った人の特徴

ギャンブル依存症に陥った人の特徴としては以下のようなものがあげられます。
まず、ギャンブル依存症に陥っている人は前提として日常生活にストレスを感じている事が多いので、普段から感情の起伏が激しい事があります。
次に、多少の散財や借金などをしても、最後には何とかなると思いこんで現実逃避をしがちです。
そして、何とかなると思っていると思っているため、散財や借金で消費したとしてもギャンブルで勝てば取り戻せると思っています。
そのような日常を送っているため、生活全体がパチンコをする事中心で回っているような状態です。
パチンコを中心として生活が回っているため、パチンコをするために借金をする事をいとわないという状況にあります。

ギャンブル依存症になりやすい人の傾向

それではどんな人がギャンブル依存症になってしまうのでしょうか。
まずは、負けず嫌いな性格の人がギャンブル依存症になりやすいとされています。パチンコは勝ち負けのあるギャンブルなので、勝たないと気が済まない人は、パチンコでもっと勝ちたいと思ってしまう傾向にあります。
次に、お金にケチな人です。お金にケチならばそもそもパチンコをしないと思いがちですが、ストレスなどを抱えてパチンコをついついした場合に、収支がプラスになっていないと気が済まないため、ついつい勝つまでやりたいという心理に陥ってしまいます。
打ち込めるような趣味がない人は、娯楽性が高まってさらにギャンブルの要素のあるパチンコの恰好の餌食になってしまうようです。
そして、日常生活にストレスや悩みを抱えている時には、そのストレスを消そうとするために、娯楽やギャンブルなどに走ってしまう傾向をもっています。
気を付けたいのが、たばこやアルコールなどすでに、他にも依存をしているような状態です。このような状態にある場合にはすでに感情や意思をコントロールするのが難しい状態なので、ギャンブル依存症にも簡単に陥ります。

まとめ

このページではギャンブル依存症という病気について、どのような特徴があって、どのように診断されるのか等についてお伝えしてきました。
外側からは単にだらしのない性格であるのと、病気である事の区別をつけるのが難しいので、できれば早くギャンブル依存症外来などがある精神科に相談するなどして対処をするようにしましょう。
またパチンコによる多額の借金を抱えている場合は、専門家である弁護士に相談することが最善といえるでしょう。

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